ハンターハンター考察・ハンター協会の正体を考察④

ハンターハンター考察・ハンター協会の正体を考察④

ハンター十ヶ条のモデルは「日本国憲法」?

冨樫義博先生は『HUNTER×HUNTER』のキャラクター設定において実在の人物をしばしばモデルにする……これについては先述しました。
が、実際には人物に限らず世界設定にのさまざまな部分において、実在のモデルが存在しています。
たとえばキメラ=アント編の舞台となった東ゴルドー共和国のモデルは、同国の総帥マサドルディーゴのモデルが金正日(キムジョンイル)であることから、北朝鮮ではないかと考えられます。
また『HUNTER×HUNTER』世界における最大のスラム「流星街」の構造などは、かつてマニラ郊外に存在していたゴミの山「スモーキー・マウンテン」を参考にしているのではと思われます。

そして本題となるのが、選挙編でしばしば登場した「ハンター十ヶ条」。
このルールが抱える問題点はまさに「日本国憲法」と同じだったりします。

つまり「ハンター十ヶ条」のモデルは日本国憲法、そして現在の日本が抱える憲法上の諸問題であると考えられるのです。

では、その根拠を順番に説明しましょう。

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①外敵に悪用される危険がある

日本国憲法、ハンター十ヶ条は両方とも、自分たちの国家、世界の外側から敵が襲ってこないという前提で作られてはいないかということです。

たとえば日本国憲法第9条は、その1項で「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と規定しています。

憲法の解釈にはさまざまな考え方があり、尊重すべきなのですが、この条文を読めば基本的には「平和を願い求め(希求)」、「戦争はしない」、また、諸外国との揉め事などでは「軍隊などの武力を用いない」という意味で間違いないと思います。

本当に理想的で正しいことを言っていると思いますが、もし、一方的に諸外国が、平和を犯し、武力を用いて、戦争をしてきた場合などはどうすればいいのか?という問題点には答えられないのではないでしょうか。

「他の国が日本を侵略してくることはない」という前提に立った条文だといっても言い過ぎではないでしょう。

ゆえに、日本国憲法は、周囲に武力を持った国家が存在し、威嚇や侵略を行ってくる中で武力を放棄する危険性をいつも問題にされ、改正しようという動きがあります。

同じくハンター十ヶ条も、ハンターになれるのが「人間だけ」という前提のものであれば、特に欠陥のないルールかもしれません。
しかしキメラ=アントのような「人間より肉体的に強靭で、念も使えて、しかも人間を食べる」外来種が、もし人間と同じく「合法的に」ハンターになれてしまったら……世界は破滅の危機に瀕するでしょう。

そしてハンター十ヶ条は、現在のところハンターになれる種族を人間だけだとは規定していません。
そのため現状では、キメラ=アントもハンター試験を受験でき、また規定をクリアすれば合格できることになってしまいます。

日本国憲法とハンター十ヶ条は、「外敵の悪用に備えていない」という点において、共通する点が非常に多いのではないでしょうか。

②日本国憲法とハンター十ヶ条は共に「改正」が難しい

日本国憲法はいわゆる「硬性憲法」……法律の条文変更よりも厳格な手続きを経ない限り、条文を変えることができない憲法として知られています。

日本国憲法では改正にあたってのルールが第96条で規定されており、一部抜粋するとこうなります。

「この憲法の改正は、各議院の総議員の三分の二の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」
(日本国憲法 第96条1項)

要約すれば、衆参両院で3分の2以上の賛成を獲得したあと、国民投票で過半数を獲得しなくては改正できないということです。

なお戦後、一度として1政党のみで衆参両院の3分の2を上回ったことはありません。
2012年12月の衆議院選挙では自民党と公明党が3分の2を上回りましたが、次の参議院選挙でも3分の2の議席数を確保しなくてはいけないのです。
日本国憲法の改正は現実に照らして考えた場合、非常に難しいと言わざるを得ません。

なおハンター十ヶ条も、日本国憲法ほどではありませんが、改正は難しいようです。
特に「其乃九」では新しいハンターの選抜方法について規定されており、このルールがややもすると日本国憲法の第96条以上に厄介な問題を引き起こしかねません。

「新たに加入する同胞を選抜する方法の決定権は会長にある 但し従来の方法を大幅に変更する場合は全同胞の過半数の信任が必要である」

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ハンター協会が「人間だけ」で構成されているうちは、この条文が持つ意味はいたって普通だと思われます。
なんといっても、ただの多数決ですから。

ただし先述した通りに、もしキメラ=アントがハンターとして合格した場合、この条文はハンター協会どころか人類すべてに対し、恐ろしい結果を招きます。

なぜなら、もし5000体のキメラ=アントが新たにハンターとして合格した場合、5000という頭数は人間のハンターの総数を大幅に上回ってしまうからです。

ちなみに、現在の総ハンター数は635名と記載されています。
なので、キメラ=アントが5000体も新たにハンター同胞になった場合、実に人間のハンターの8倍もの頭数になってしまいます、

一度こうなってしまうと、もし人間がハンター試験の方法や資格を大幅に変更しようにも、多数決で人間のハンターたちが勝てなくなるのです。
ハンター全同胞の9割近くがキメラ=アントになってしまったら、人間のハンターは協会内で完全に発言力を失ってしまいます。

そして、キメラ=アントにハンター協会の意思決定権を奪われた場合……最終的には人間たちの組織でなくなったハンター協会が、ハンター十ヶ条其乃一の「ハンターたる者何かを狩らねばならない」に基づき、世界中の人間を狩りの対象にすることもありえるのです。

これがおそらく、ハンター十ヶ条を改正しないまま放置した際に起きる、最悪の結果ではないでしょうか。

ともあれ、実際にこうしたルールの欠陥に気づいた者もいるようです。

パリストンが東ゴルドー共和国で回収した5000体のキメラ=アントの繭……それらがハンターになる可能性について、ジンは気づき、チードルに警告しています。
パリストンも、おそらくは無責任な老婆心からでしょうが、第13代会長に就任して直後に辞任する際、チードルに「十ヶ条の悪用による世界の危機」をチラつかせ、脅かしています。

今後、ハンター協会も、5000体のキメラ=アントがハンター試験を受けられるかどうか、その可否を問われるかもしれません。

こうした問題点が露呈する前にハンター十ヶ条は改正されるのか?
それとも改正が間に合わず、次回のハンター試験には念能力を持つキメラ=アントたちが大挙して押し寄せるのか?
読者のみなさんも、おおいに気になるところではないでしょうか。

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※ 本ページの情報は2020年5月時点のものです。

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