ハンターハンター考察・ハンター協会の正体を考察②

ハンターハンター考察・ハンター協会の正体を考察②

パリストンの真の目的は「お騒がせ」??

次期ハンター協会会長を決めるための選挙戦において、ジンはパリストンの強さをこう評しました。

「アイツは」「勝とうと 思ってない」「負けよう とも」「思ってない」「だから 強いんだ」

その真意を要約すれば、勝とうという目的意識が希薄であるゆえに敵対する相手からすれば次の一手を読みづらく、また動けば反撃があると思うと、自分から仕掛けづらいというところでしょう。
これはボクシングなどの格闘技に例えていえば、自分からは決して動かず、ひたすら相手を観察し、その動きに合わせてカウンターを合わせるようなスタイルです。
ただし、相手を先に動かしてカウンターを狙うだけではなく、相手の混乱を誘って無駄な動きをさせながらスタミナ切れの自滅を待つようないやらしさも持ち合わせているかと思えます。

いずれにせよ、読者から見れば、パリストンほど不気味なキャラクターもいないのではないでしょうか。
何を目的にしているのか、どこに向かっているのか、その意識やベクトルがほとんど見えません。
にもかかわらず、ジンやチードル、十二支んといった大物たち全員がその実力には一目置いています。
そして331話でジンが語ったところによれば、パリストンはキメラ=アントに襲われた東ゴルドー共和国から5000体ものキメラ=アントの繭を回収し、それらはすでに孵化しているというのです。

そして、恐怖にもいろいろな種類がありますが、心理学的に人間が一番恐れを感じるのは「わからない」ことに対する恐怖だそうです。
とすれば、凶暴な破壊兵器を何に使うのかもわからないまま5000体も所有しているパリストンという人物は、この世界でもっとも恐ろしい種類の人間ではないでしょうか。

しかしながら、わからない点ばかりのパリストンにも、理解するための手がかりはわずかに残されています。
そして現状でもっとも手がかりになりそうなのは……言葉にしてしまうと非常に単純ですが、パリストンの本名です。

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パリストンのフルネームは「パリストン・ヒル」。
この名前はアメリカのお騒がせ女性セレブ「パリス・ヒルトン」のアナグラムだといわれています。

『HUNTER×HUNTER』の登場人物はさまざまな地名や人名、固有名詞にヒントを得て名付けられていますが、過去にも海外の実在人物をモチーフにしたと思われるキャラクターは存在しています。
たとえばレオリオの由来は「レオナルド・ディカプリオ」の前後2文字ずつを取ったといわれていますし、東ゴルドー共和国の総帥、マサドルディーゴという名前は金正日(キムジョンイル)のアナグラムです。(キン → ゴールド、正 → マサ、日 → デイ)

こうした他の人名からも、パリストンの命名がパリス・ヒルトンに由来することはほぼ明確で、かつ実際にキャラクターとしてのイメージにも、共通点が見られます。

パリス・ヒルトンは世界的にも有名なホテルチェーン「ヒルトンホテル」創業者一族のお嬢様であり、ファッションモデルも務めるタレントなのですが、一方でスキャンダルやトラブルが多く、本業よりもゴシップ誌や新聞を賑わすネタになる人……といった印象で捉えられがちです。
実際、2007年版のギネスブックには「世界でもっとも過大評価されている人物」として認定されてしまっています。

パリストンはそんなパリス・ヒルトンと性別こそ違うものの、金髪、リッチそうなスーツ姿、「紹介料(ピンハネ)王子」とあだ名されるだけのセレブ感、そして全体から漂う軽薄な雰囲気など、パッと見のイメージはパリス・ヒルトンとおおいに重なります。
違いがあるとすれば、見た目と違ってハンターとしての実力も極めて高く、なおかつ何か悪い企みをしているという不気味さが付加されている点でしょうか。

いずれにせよ、パリストンのモデルが本当にパリス・ヒルトンであるとすれば、両者は人物の性質を決定づける中核の部分が、驚くほどに一致しています。

ひと言でいえば「お騒がせ」という部分です。

ここから導き出されるパリストンの本質は……ズバリ、「この世の平穏を乱すことに生きがいを感じる、世界一たちの悪い愉快犯」あるいは「究極の無責任者」なのではないでしょうか?

こういってしまうと、「単純すぎる」「見たまんまのイメージじゃないか」と思われる方がいるかもしれません。
「パリストンにはもっと深い狙いや目的がきっとあるはずだ」と考える方も、きっといるでしょう。

ともあれ、『HUNTER×HUNTER』という作品に限っては、そうした「従来の物語的な文法」や「キャラクター論的な文法」が、徹底的に裏切られる気がするのです。

私たち読者は良質な漫画や物語を読む際、疑うことなく、極めて自然に、主要な登場人物の行動には必ず動機や理由がある……と考えてしまいがちです。

しかし、ここでキメラ=アント編を思い出していただきたいのです。
あの一連のエピソードは、そういった「型通り」の人物たちによる「型通り」の物語になっていたでしょうか?

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答えはもちろんノーです。
物語の「型」という視点で捉えると、極めていびつだったはずです。

何しろ主人公のゴンは最強の敵(メルエム)と出会うことすらないまま、燃え尽きて退場しています。

その上、メルエムは念とまったく関係のない「貧者の薔薇(ミニチュアローズ)」という詐欺的な手段で致命傷を負い、しかもコムギと出会って人格的な成長を遂げた挙句、最期には王としての使命よりも、コムギとひたすら軍儀(グンギ)を指すという満ち足りた時間を過ごすことを選び、静かに死んでいったのです。

こういった型通りではないストーリーを生み出す冨樫義博先生だからこそ、パリストンも、今までのあらゆる映画、漫画などに類型のない、「変な敵役」として描かれるとは考えられないでしょうか。
ある意味、読者をもからかっているのかもしれません。

そう考えると、パリストンの行動はすべてが「周囲をからかって楽しむ」というシンプルな目的に帰結するように思えます。
ハンター協会で副会長を務めていたのは、ネテロをからかうため。
次期会長選に立候補し、「ハンター十ヶ条」の改正を提案したのは、十二支んをからかうため……。

謎の行動はまだあります。
5000体のキメラ=アントの繭を手にし、十二支んを脱退。
次はビヨンドの同行して暗黒大陸を目指す……不可解で合理性のない選択や行動はすべて、これから「全世界をからかう」ための壮大な準備ではないでしょうか。

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※ 本ページの情報は2020年5月時点のものです。

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