鬼滅の刃ネタバレ・第205話「幾星霜を煌めく命」

鬼滅の刃ネタバレ・第205話「幾星霜を煌めく命」

竈門カナタ(かまどかなた)のはなしⅠ

あの戦いから月日は流れ、時は現代    

「いい加減起きなよ。学校に遅刻するよ。」

僕は二段ベットの下で寝ている弟の竈門炭彦(かまどすみひこ)に声をかけた。

幼い子供のような寝顔。炭彦はいびきをかきながら、半分眠ったままいった。

「起きてるようー」

嘘すぎてびっくりする。僕が炭彦に声をかけるのはこれで28回目だが、一向に起きる気配はない。

やれやれ。困った弟だ…。

スポンサーリンク



我妻善照(あがつまよしてる)のはなしⅠ

現代・東京    

「凄ぇ!!みんなで鬼のボスを倒したじゃん!やったじゃん!!」

自宅の物置小屋で曽祖父の善逸が書いた小説を読んでいた僕は興奮していた。

「また、ひいおじいちゃんの嘘小説読んでるの!?」

その声が聞こえた直後、背中を蹴られ、僕は倉庫の中に倒れ込んだ。

振り返ると、姉の我妻燈子(あがつまとうこ)がすごい剣幕で怒っている。

「テスト前なのに信じらんない!こないだも赤点ばっかりだったでしょ!!」

「いや、凄いんだよみんな!!命懸けて戦っててさ」

「じゃあ、アンタも恥ずかしくないように勉強しなさいよ!!」

そう言うと耳をつかまれ、そのまま強く引っ張られた。あまりの痛みに、思わず叫び声が出る。

それにしても、ウチの家系はみんな大人しい女ばかりなのに、なんで姉ちゃんだけ突然変異したんだろう。

学校に向かっている今も、姉ちゃんは相変わらず怒ったままだ。

「姉ちゃんは輪廻転生って信じるかよ」

「はァ!?何その言い方!!キレてんの!?」

「すいません……」

キレているのは姉ちゃんなのだが、こういうときは謝っておくに限る。それが、この姉ちゃんの元で、17年間弟をしている僕の処世術だ。

「俺は信じるよ。絶対みんな転生して幸せに生きてるんだ。平和のために鬼と戦って命を落とした人たちは…」

「あっ、すごーい!体操日本金メダルとってる!」

いつの間にかスマホでニュースを見ていた姉は、僕の話など全く聞いていない。

「宇髄選手かっこいい!」

宇髄天満(うずいてんま)は若干20歳にして、体操日本代表のエースになった男だ。

しかし、平気で中指を立てたり、記者の首を締めたりするマナーの悪さが僕は好きではない。

姉ちゃんにいわせれば「それは全部相手が何かしたから」ということになるのだが、顔がいいからと何でも許されるのだろうか。

そのとき、僕は姉ちゃんの見ていたスマホの画面に、美人が映っているのが見えた。

「このニュース何?」

「なんか新しく発見された青い彼岸花のやつでしょ」

「この人、植物学者なのか」

その美人は、嘴平青葉(はしびらあおば)という植物学者だった。1年で2日とか3日、昼間だけ咲く花を研究していたのだが、うっかりミスで全部枯らしてしまい、各方面から非難を受けているらしい。

「こんな儚げで美しい人をみんなんして責めるなんて酷すぎる。」

僕は画面に映る嘴平青葉を見つめた。

「その人男だよ」姉ちゃんがいった。

男?この美人が男なの?何ともいえない感情が僕の中に湧き上がる。

「切腹しろ切腹!!たわけっ!」

「アンタお父さんそっくりね」

スポンサーリンク


竈門カナタ(かまどかなた)のはなしⅡ

「あ、カナタ!!」と呼ぶ声がした。

振り返ると大きな目がまず目に入った。

「おはよう。燈子」と僕も返事をした。

黒く綺麗な髪がゆるく巻かれている。

「今日は髪を巻いてるんだね。可愛いよ」

「えーホントにぃ?」

「燈子が地球で一番可愛いと思うよ」

「キャア♡カナタもかっこいいよ」

僕と燈子の会話を聞いていた善照がこちらを睨んでいる。

「俺最近呪いをかける勉強してんだぜ。舐めるなよ」

「何?」

「すみません……」

謝るなら言わなければいいのにと思うが、この姉弟はいつもこんな感じだ。

なんだかんだで仲が良いのだろう。

「炭彦くんは?」燈子が言った。

「まだ寝てるんじゃないかな?今日こそ遅刻だろうね」

結局、弟の炭彦は、僕が家を出るまで起きて来なかった。いつものことではあるが、あれで遅刻にならないのだから不思議なものだ。

「今日、学校午前だけだから定食屋さんで食べて帰る?」嬉しそうに燈子が言った。

「蛇の置物があるメガ盛りの?」

「うん」

「ちょっと行きづらいなあ」

「えっ?どうして?」

「実はこの間、あの三つ編みの奥さんの胸ばかり見て、厨房から旦那さんに包丁投げられたんだよね。善照くんが」

「アンタ…」燈子が善照を睨みつける。その目は僕に向けられるものとは違い鬼のようだ。

「いやアレほんチョ違うんだって!濡れ衣だって!!」

スポンサーリンク

竈門炭彦(かまどすみひこ)のはなしⅠ

目を覚ましたときには致命的な時間になっていた。これは完全に遅刻だ。どうして誰も起こしてくれなかったんだろう。

僕は少し疑問に思ったけれど、今はそんなことをいっている場合じゃない。一刻も早く学校に向かわなくちゃ。

「お母さん、行って来ます」僕は6階にある部屋の窓から下の階の庇(ひさし)に飛び降りた。ここからなら隣のマンションの屋上に簡単に飛び移れる。

「皆勤賞が欲しいんだあ」僕はひとりつぶやきながら、隣のマンションの屋上を横切って、非常階段を飛び降りた。

「王手!」

このお家のおじいちゃんは怖いけれど、庭を抜けるのが学校までの近道だから、毎朝通り抜けさせてもらっている。

「すみません!通ります~」

「毎朝何をしとるかお前は!」

「すみませーんん」

「まったくあのガキは…」

なんだかんだいって、毎朝通らせてくれるので優しいおじいちゃんだ。

鋼鐵塚整備の角を曲がったところで小学生の女の子3人とぶつかりそうになった。

「キャア」

「あっ、ごめんね」

「ランニングマンだ!」後ろで女の子3人の声が聞こえた。

どうやら僕のあだ名のようだ。確かに毎朝走っているのだけれど、ランニングマンなんて変なあだ名を付けられたものだ。

「いねぇなァ」

それにしても今日はついてない。信号が赤になっちゃたし、目の前にはパトカーもいる。でもここで止まったら確実に遅刻だ。

「あーすみません。」僕は直進するパトカーのフロントで側転して道を渡った。

「絶対にアイツだな。七件通報きてる高校生は…」

「はい」

「一瞬撥ねたかと思ったじゃねぇか馬鹿野郎が…」

スポンサーリンク



我妻善照(あがつまよしてる)のはなしⅡ

「後藤それまさかと思うけど彼女じゃないよな?」

「うわっ、びっくりした!竹内」

「いやいやこの人は…」

そのとき、僕はスマホの画面に映っている美人が見えた。

「絵ですよね。知ってますよ」僕は言った。

それは謎多き男・山本愈史郎の作品だった。山本愈史郎は”珠世”という名前の美しい女性だけを描き続ける画家だ。近年では世界的にも高く評価され注目され始めている。

「えっ!?これ絵なの?写真じゃんこんなの!すげー!美しい」どうやら山本愈史郎を知らないのだろう。感嘆の声を出している竹内に僕はいった。

「インタビューに押しかけた記者に猟銃ぶっ放した画家ですよ…」

「そんな凶暴な画家いる?」竹内は少しひいたようだ。

「俺の初恋は八百十二番”瑠璃の花と珠世”です。ちなみにね」

それだけ伝え、教室へと向かう僕の後ろで後藤と竹内がいった。

「誰?アイツ…」

スポンサーリンク

竈門炭彦(かまどすみひこ)のはなしⅡ

「炭彦!!いい朝だな!!」同級生の桃寿郎(とうじゅろう)くんだ。

「遅刻するの珍しいねー」

「うむ!ちょっと朝4時からの稽古に打ち込みすぎた!」

お父さんからビンタされるまで誰の声も聞こえなかったと笑いながらいっている。桃寿郎くんはいい奴だけれど、さすがにそれはちょっと怖い。

『ハイちょっと止まりなさい!そこの高校生』パトカーがサイレンを鳴らしながら走って来た。

「そろそろ剣道部に入らないか炭彦!違う所でも構わないからとにかく君はスポーツをするべきだ」桃寿郎くんが言った。

『止まりなさい髪の短い方』

「入らないよ!寝る時間減るの嫌だもん」

「まあ、そう言わずに!少しだけでも!君は本当に向いてると思うんだスポーツ!!」

『止まりなさい!速ェなオイ足が』

「何かしだすと何も聞こえなくなる所とかとてもいい!!」

『止まれコラ!馬鹿ガキ!』

「アハハ、桃寿郎くんには負けるよー」

校門はもう目の前。門が閉まり始めているけれど何とか間に合いそうだ。

「閉めろー!!門を閉めろ!!」

「えっ?でもまだ3分…」

「危険登校常習者だ」

僕と桃寿郎くんは閉まりかけている門を飛び越えた。ギリギリセーフで間に合ってよかった!これで皆勤賞にまた一歩近づいた。

プルルル♪プルルル♪

「はい。竈門でございます。えっ?息子がですか!?ご迷惑をおかけしまして……!!」

『鬼滅の刃』 / おわり

スポンサーリンク


鬼滅の刃の最新刊が無料で読める

『鬼滅の刃』の最新刊や単行本を無料で読む方法をご存知でしょうか。

その方法とは、動画配信サービスで有名なU-NEXTの活用です。

アニメや映画・ドラマなど、動画配信サービスとして有名なU-NEXTですが、実は動画だけではなく、漫画が読み放題のサービスも提供しています。

U-NEXTの「31日間無料トライアル」に登録すると、登録者全員に電子書籍が購入できる600円分のポイントがプレゼントされます。

このポイントを利用することで、『鬼滅の刃』の最新刊や単行本を1冊無料で読むことができます。

ぜひ「31日間無料トライアル」を使って、お得に『鬼滅の刃』を楽しんでください!

※ 本ページの情報は2020年5月時点のものです。

スポンサーリンク